速歩きがいい理由 3選
散歩やウォーキングは日常生活に取り入れやすいシンプルで健康的な運動です。そして、以前の記事で健康的な歩数についてお伝えしております。
その中で少し触れておりますが、通常歩行に“速歩き“を取り入れることもポイントであることを簡単に説明しておりました。
そこで、今回は速歩きが健康にどのように影響するのかを、もう少し詳細にお話します。
目次
2.速歩きがいい理由
3.速歩きのポイント
4.まとめ
どれくらいが速歩き?
歩行速度は年齢によっても異なりますが、健常成人では男性が1.19〜1.59m/秒、女性が1.12〜1.54m/秒と報告されており、時速4.0〜5.5kmとなっております。
年齢を重ねると少しずつ歩行速度が低下し、65歳以上では1.2m/秒、75歳以上では0.98m/秒とも報告されております。
余談にはなりますが、リハビリ業界では1.0m/秒が1つの指標になっており、横断歩道を青信号のうちに渡れる速度とも言われております。
そのため、時速6kmすなわち1.6m/秒〜を速歩きと考えていいかと思います。
速歩きがいい理由?
1.消費カロリー
歩くことでカロリーを消費できますが、速く歩くことで消費するカロリーも増加します。
例)体重50kgの人が1時間歩いた場合
通 常:時速4kmの場合は 約150kcal
速歩き:時速6.5kmの場合は 約260kcal
カロリー計算にはMETsという運動強度の指標を用いますが、近年はインターネットの計算サイトにて容易に計算できます。
2.生存率との関係
引用:studenski S,Gait speed and survival in older adults.JAMA.2011
65歳以上の地域在住高齢者34,000人のデータを調べた結果、歩行速度が0.1 m/s(1秒間で10cm)速くなるごとに生存率が増加することがわかっております。
また、別の研究にはなりますが、歩行速度が速い人は糖尿病や高血圧、がん、うつ病などの発症率リスクが低いことも報告されています。
3.筋力との関係
引用:池添ら,歩行時における速度と重錘負荷条件が下肢筋の筋活動に及ぼす影響.
歩行速度を時速2kmと時速4kmで比較した研究によると、お尻や前太ももの筋肉の活動量が約2倍であることが報告されております。
これは私見にはなりますが、筋肉の活動量は関節にかかる速度と重さの影響を受けるため、歩行速度が速くなるに伴い足をついた時の衝撃を吸収するために、前太ももやお尻の筋肉の活動量が増加するのではないかと考えます。
速歩きのポイント
・背筋を伸ばす
・歩幅を大きく
※具体的には身長×0.45㎝がよいと言われています。
・足が着くときは、膝を伸ばして踵から
まとめ
普段、通勤や通学、散歩などで歩かれている方は、いつもより少し速いペースで歩くことを意識してみてください。
また、普段あまり歩かれていない方はまずはご自身のペースで歩き始め、慣れてきた際には徐々に歩数と速度を是非意識してみてください!
歩行で皆様の健康で楽しい生活が送れることを願っております!